増田ブコメで丸井叩かれているけど私は好きだよというだけの話

練馬区民が買い物をする街といえば、新宿、池袋、吉祥寺である。そのすべてに丸井があった。若かりし私は丸井愛好者だった。

ちなみにパルコも3つの街すべてにある。当時*1のパルコは西武グループの企業であり、周辺の大きな街にはだいたいパルコがあった。大泉学園にさえそれらしいものがあり、パルコと呼ぶ人も少なくないが、地元の人間はノボと呼んだ。あれはパルコではないという意識がきっとどこかにあったんだろう。

パルコはオシャレなイメージがある。ファッションに疎く、まだ若かりし私には少し近寄りにくかった。他方丸井は近寄りやすさがある。丸井には若いバイトスタッフが多く、適度に知識・経験・やる気が乏しいのが良かったのかもしれない。単に、パルコと比べて売り場が広く、照明が明るいというだけかもしれない。客もパルコのほうが多い印象。パルコのほうが立地が良いというのもある。兎も角、扱っているブランドのランクに大差がなくても、私にはパルコはなんだかオシャレすぎて、丸井のほうが親しみやすかった。

丸井を百貨店だと思ったことがないというコメントがあった。もっともだと思う。多くの丸井ではアパレルとわずかな雑貨が扱われているだけで、家具家電や生鮮食品を扱う店舗はごくわずかだ。それを百貨店と呼んでいいのか。そうでなくても店舗の雰囲気があまりにチープだ。一般的な百貨店が高級感を売りにするのに対して、丸井あまりに安っちい。でも、それがかえってファッションに疎い、自己肯定感の低い人間には通いやすい要因となっているのも事実だ。

利益の多くが金融事業から出ているという指摘も正しいだろう。でもそれは丸井に限った話ではない。かつて栄華を極めた我らがセゾングループも、西武百貨店は7&i傘下に入ることで経営を維持し、利益を保ち続けているのはクレディセゾンやわずかな企業に過ぎない。10年前には一人勝ちと言われていた伊勢丹でさえ今は斜陽だ。単独で利益を上げ続けている百貨店なんて存在するんだろうか。むしろ丸井は健闘しているほうではないか。あの頃よりさらにチープになっている丸井は、どんどんチープになっていく社会に適応していっているのだとも言えるかもしれない。

*1:いつ?